この話は現実に起きていることです!
紹介で当院に来られた方で
両膝の痛みで長く歩くことができないと訴えてました。希望としては1ヶ月後にタイに旅行に行くから何とかして欲しい。そうおっしゃいました。
内心でも時間が足りない。その心の声はその方に嘘をついてもしょうがないのではっきり伝えました。
「流石に1ヶ月では完全に痛みをとって、長く歩けるぐらいの歩行能力はつきません」と。
この状態になる前になぜ?早く来なかったのと尋ねると、整形外科に5ヶ月前から通ってタイの旅行に行けるぐらいになるかと質問したら、余裕でいけると返答されたそうです。
ですが、蓋を開けたらもう1ヶ月前、5ヶ月前より状態も悪くなっている。どう見たら良くなっているのだろうか?そして良くなっていくのだろうか?整形外科に問いたい。
ただし、私も臨床経験が10年以上にになってきましたし、これまで10万人以上の患者を対応してきましたから、初回の問診で大体痛みは残るけど歩行はできる程度にはもっていけるとは予測を立てておりました。
実際、その1ヶ月間で週2回通っていただき、予測どおり、痛みは残るものの歩行を極度に妨げることはなく、歩行距離も拡大してタイの旅行に行くことができました。
ご本人は私から言い出したことだから、どうしても行かなきゃならないと言うその無茶なお願いにとりあえず応えることができてホッとしています。
しかし、現状このようなことが最近とにかく多いです。整形外科は何をやっているのだろう。患者数が多くて対応に困るのはわかるのだが、もっと患者の声に耳を傾けて欲しいと思う今日この頃です。